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星の鼓動は愛

劇場版ΖⅢの公開まで、あと5日です。

噂では、カミーユが狂わない、とか、
エマさんは死なない、とか、
言われているようですが。

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でも、エマが死なないのら、誰がカミーユに命を零して、
その魂に炎を注ぐというのでしょうか?

明らかにキャストに力がこもっているサラですか?



美しき花が散って、Ζは宇宙を駆ける。

でもそれはTV版。

星の鼓動は愛だというなら、バイオセンサーの光が、
どの女も殺すことなく、
ジュピトリスを持ち上げでもするんでしょうか?

口汚い言い方かもしれませんが、
ここまで風呂敷を広げた「新訳」が、
お粗末な出来だったら、僕は許しませんよ。
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by scafloc | 2006-02-27 16:27 | ムーヴィー

嫉妬の香り

c0001068_13473996.jpg『SLOW』(ECHOES OF YOUTH)が耳をついて離れない。



辻仁成の話をする。

ロックバンド・ECHOES(エコーズ)のボーカリスト。
芥川賞作家。
渡辺謙の妻であり女優の南果歩の前夫。
映画監督。
中山美穂の夫。

さて、彼のプロファイルの主だったところを並べてみると、
これはまた、上記のように見事な出来映えになるのだが、
僕は生まれてこのかた、
「辻さん、ステキ!」
「辻さんならなにをされてもいいわ……」
とのたまう女子に会った試しが一度もない。

むしろ、さまざまな女子に僕は辻のことを擁護してきた。

「多少音程は揺れるけど、エコーズはいい歌を歌うんだ」

「少し暑苦しくはあるけど、辻の語りはなかなか聞かせるんだ」

黒のライダーズジャケットや肩から袖を切ったGジャンの下に、
赤いチェックのネルシャツ。そして額にはバンダナ。

テレビのライブショーなどで歌っていた当時の仁成の姿は、
2006年の感覚で素直に言うなら、
北斗の拳が好きな老け顔のアキバ系にしか見えない。

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そろそろバンドブームがやってこようか、
ビジュアル系なんてものも生まれてこようかという、
1980年代末期、そんな男がボーカルを取るバンドが、
婦女子の黄色い声援を浴びるわけもなく、
エコーズのファンは、ただただモテない男がそうだった。

辻仁成のオールナイトニッポンの出だしは、
嘲笑の的だった。

 Hello Hello This is Power Rock station
 こんばんはDJの辻仁成です。
 真夜中のサンダーロード
 今夜も抑えきれないエネルギーを探し続けている
 ストリートの上のロックンライダー
 夜更けの固い小さなベッドの上で
 愛を待ち続けている sweet little sixteen
 愛されたいと願っているパパも 融通の利かないママも
 そして今にも諦めてしまいそうな君にも
 今夜はとびっきりご機嫌なrock'n roll musicを届けよう
 アンテナをのばし、周波数をあわせ
 システムの中に組み込まれてしまう前に
 僕が送るHot Number をキャッチしておくれ

 愛を 愛を 愛を 今夜も オールナイトニッポン!!

時代はバブルを迎え、世間は好景気に沸き、
若者はクリスマスに湾岸の高級ホテルを予約し、
タキシードやドレスでパーティを開いていた(マジで)。

そんな中で仁成の叫ぶ「愛」は、
人々の間を素通りしていき、
誰もそれに振り返ることはなかった。

そして、セールスの不調とメンバーの体調不良を理由に、
エコーズはひっそりと1991年4月解散した。



エコーズを解散して以降の辻仁成は、
まぁみなさんの知るとおりである。

作家、映画監督、そして、
女優や人気女性タレントと浮名を流す文化人。

だけど、ちっとも彼に憧れることはない。

嫉妬の香りはゼロである。

なぜか。

彼のルックスが、かっこわるいからである。

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彼の不幸は、その有り余る、と言ってもいい才能に、
ルックス、および外見を飾るセンスが
全くついて来れないことだ。

顔が不細工なだけならまだ許そう。
彼より不細工な人間なんてたくさんいる。

しかし、彼はぜんぜんカッコよくないにもかかわらず、
ナルシスティックで、自分を省みることをあまりしない。

あのどーしようもない天然パーマを、
どーにかしようとは絶対にしない。

ありあまる天才性(笑)が、
彼にそんな日和見的なことをさせることを
許さないのかもしれないけれど、
それにしたって、仁成アンタ、カッコ悪すぎるよ!
(ルックスが)

これはクドクド説明しなくても、
彼の写真を見れば、よく理解していただけるであろう。

説明の必要などない。



だから……というのもなんだが、
彼の小説も映画もコメントも、
胸にポーズの詰まったそのスタイルも、
全く心に響いてこない。

どんなに世間で評価されても、
耳を貸す気がしない。
(もちろん読まず嫌いということではなく、
彼の著作や関連映像作品には、
ちゃんと目を通した上での話である)

あれは仁成の妄想が生み出した、
架空の叫びだ。
器用な人間が、器用な指先で、
ごっこ遊びをしているだけだ。
(多少内容は難解であるが)

しかし、

元々カッコ悪い彼の、
泥臭い、絶対女にモテなそうな、
彼の歌、エコーズの歌だけは、
信じられるし、愛することが出来る。

本当の、有名作家でも、映画監督でも、
美しい妻を2人も娶ったドンファンでもない、
函館から出てきた冴えないロック少年の、
報われない魂の苦悩がそこには生にあるからだ。

辻仁成は、「愛を!」を叫ぶ。

歌の中で「愛を!」を叫ぶ。

成功したかに思える、
さまざまな人からの愛に包まれた彼の人生の中で、
歌によってだけ、まだ彼は、
彼の納得できる愛を受け取っていない。

だからこそ、仁成の叫ぶ「愛を!」という言葉は、
どこまでも艶かしく乾いていて、心揺さぶる。

そして、そのことは、仁成自身も知っているのだろう。
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by scafloc | 2006-02-27 13:49 | ミュージック